産後、ママの生理がこない原因と3つの対処法

「母乳育児をしていないのに生理がこないのはなぜ?」と不安を抱えるママはたくさんいます。

生理の再開に関しては個人差があるため、明確な期間を示すのは難しいところです。

でも母乳育児支援に関わる団体が出版した書籍によりますと「出産後8ヶ月 で全体のママの70〜80%は 生理が再開する」と明記しています。

ここでは生理がこない原因とその対処法について分かりやすく解説していきます。

[スポンサーリンク]

 

産後、どれくらいで生理は再開する?

母乳育児支援にかかわる非営利団体『日本ラクテーション・コンサルタント協会』。

この団体がまとめた書籍「母乳育児支援スタンダード 第2版」には、ちゃんとした根拠に基づく母乳育児支援者に必要な知識や技術が掲載されています。

この中で、母乳育児もミルク育児も含めた全体で見た時、ママの70〜80%は 出産後8ヶ月 で生理が再開するようです。

また産後6カ月まで完全母乳で育児した場合、産後の生理再開までの期間は平均して 14.6カ月 かかったことも記載されています。

もちろん個人差はあります。埼玉在住の現役助産師の あき さんによると、母乳育児でも産後1ヶ月から生理が再開するママさんもいるようです。

最近では、栄養状態がよく若くて健康な女性の場合、授乳中にもかかわらず、1ヶ月健診直後から定期的に月経が再開しているケースも。

さら助産院ぶろぐ☆「産後の月経」より

そもそも、産後ママの生理再開が人によってバラバラなのはなぜでしょうか?この理由を次で分かりやすく解説しましょう。

産後の生理がこない原因

1.生理が遅れる原因は授乳

産後、生理のない期間は人それぞれで個人差があります。

この期間に影響を及ぼす一番重要な材料は“授乳”である、と教えてくれるのは大阪在住の助産師、小林 寿子(ひさこ)さんです。

彼女は2014年に10人目の赤ちゃんを無事に出産した“カリスマ助産師”としても知られています。また 小林さん の解説はとても分かりやすいです。

授乳中の母体は「まだおっぱいをあげなければならない小さい赤ちゃんがいるから、次の排卵や妊娠はとても無理ですよ」と働くのです。

助産院ばぶばぶ「産後の生理再開」より

つまり、母乳育児をされているママさんの体は、まだ子供を作る準備ができていません。そのため、生理が再開されません。

逆に、たとえ生後2ヶ月の赤ちゃんがいたとしても、母乳を与えずミルクで育てていれば

母体は「もうおっぱいをあげなければならない小さい赤ちゃんはいませんね。では次の妊娠に向けて始動しますよ」

と働き、その結果、排卵、生理が再開する仕組みになっています。

授乳中には、母乳を生産するホルモン(体内にある特定の細胞・臓器の働きをコントロールする化学物質)が大量に分泌されます。

このホルモンが分泌されている間は、排卵を抑制する作用があるため、生理が再開しにくい状態になります。

ちなみに授乳の頻度は1日5回以上、1回10分間続けていると生理再開が行われないと言われています。

また、夜間の授乳を行っているママ程、排卵を抑制するホルモンは夜間に多く分泌されるため、生理が遅れる傾向にあるようです。

2.授乳以外の生理が遅れる原因

母乳育児以外の生理が遅れる原因として考えられるのが“育児ストレス”です。

赤ちゃんの夜泣き対応による睡眠不足や、家事をしながらの育児でママは心身ともに疲労感でいっぱいです。

この疲労感が続き、ストレスを感じるようになると生理がこないことがあります。特に育児になれるまで産後1〜2ヶ月のうちは、ご家族に協力してもらいましょう。

それが難しい場合は産後ケアサポートなどの有料サービスを活用するもの強力な手段です。

コツは育児に専念して、家事の手を抜くことです。詳しくは後述します。

20160111kawaii-akachan

産後、生理が再開するための3つの対処法

ここでは産後の生理がこないママのために、生理再開のための次の対処法を提案します。

  • 睡眠不足を解消する
  • ストレスを解消する
  • バランスの取れた食事を摂る

1.睡眠不足を解消する

毎日の育児、家事に追われるママが睡眠不足を解消する、なんて難しいかもしれません。

ただ、意外と簡単な方法で睡眠時間を増やす方法があります。

それは「育児に専念すること」です。家事はあきらめる!という開き直った作戦です。

詳しくは「出産後1ヶ月はゆっくり休むべき本当の理由」の記事にある「4.産後1ヶ月は体をゆっくり休めることが大事」をお読みください。

2.ストレスを解消する

育児ストレスは、普段の積み重ねによって訪れてきます。

そしてついパパに当たってしまうのですが、あまりにママのイライラが続き、パパとの関係が悪化すると産後クライシスを招く可能性も考えられます。

そこで、ストレスをためないために、日頃から家族の協力を得てうまく育児をこなす方法があります。

詳しくは「出産後にイライラする原因と5つの対処法」の「産後のイライラを解消する方法」で分かりやすく紹介しています。

3.バランスの取れた食事を摂る

バランスとの取れた食事を摂る、なんて分かってはいますが、育児に多忙なママには難しいことです。そこで外部サービスを活用する方法があります。

例えば生協が提供する宅配サービスを利用したり、飲食店などのテイクアウトを活用して食事内容を充実させるのです。

こちらについて「出産後、家事はいつから?家事を頑張らない3つの方法」の「産後を乗り切るための3つのポイント」で解説しています。

あとがき

対象法について「分かってるけど、それが難しい!」と嘆くママさんも多いかと思います。

もちろん全てまとめ実践しましょう、と提案してる訳ではありません。

自分のできそうなポイントから始めると、きっとストレス緩和につながるでしょう。

また、その他の症状についてお悩みのママは、こちらの記事も参考にしてください。