一般的に妊娠してから肌が荒れる時期は、妊娠初期の4〜15週(妊娠2〜4ヶ月)頃です。
様々な要因が考えられますが、一番の原因は女性ホルモンの変化による影響と言われています。
そこで、当記事では次の流れで妊娠期の肌荒れについてお話ししていきます。
- 妊娠中の肌荒れの時期と症状
- 妊娠中に肌荒れに悩んだママたちの声
- 妊娠初期の肌荒れのメカニズム
初めて妊娠したプレママさんのために専門語には勝手に呼び名をつけて(笑)、分かりやすく解説しています。
安心して読み進めてください。
妊娠中の肌荒れの時期と症状
妊娠中に特に肌荒れがひどくなる時期は、妊娠初期の4〜15週(妊娠2〜4ヶ月)頃です。
産婦人科専門医の今井 愛先生によりますと、この時期は母体の変化が現れ始め、妊娠ならではのマイナートラブル(吐き気・頭痛や腰痛・下痢や便秘・肌荒れなど)が出てきます。
生理前と妊娠初期に現れる症状は似ているため、疑わない方もいます。
妊娠初期では、胎児と母親の身体が変化するため、つわりや倦怠感等の「妊娠初期症状」が現れます。
引用元:イクシル「妊娠初期症状を徹底解説」
ただ妊娠5ヶ月以降に症状が出た方、出産するまでずっと肌が荒れていた方など、ママの肌質によって大きく変わってきます。
こちらの時期は、あくまで目安としてとらえてください。
続いて実際に肌荒れに悩んだ体験を持つ先輩ママたちの声を聞いてみましょう。
妊娠中に肌荒れに悩んだママたちの声
医師が答えるQ&Aサイト『Doctors Me(ドクターズミー)』には、妊娠中の肌荒れに苦しんだ先輩ママたちの体験談が寄せられています。
実際のママの声から妊娠中の肌荒れがいつまで続いたのかを見ていきましょう。
※記事引用元:Doctors Me「妊娠中の肌荒れは酷かったです」(ペンネームがなかったのでここでは便宜上、匿名を付け加えました)
A子さんの場合、特に妊娠5ヶ月〜7ヶ月頃にひどい肌荒れに悩まされました
肌は乾燥し、今まで使用していた化粧水が急に合わなくなり、結局その後はずっとオロナインを使用していました。
それから妊娠の週数が経過し、肌荒れは治ってむしろ前よりも肌がきれいになりました。
妊娠中にはいろいろなマイナートラブルがあると実感した出来事でした。
A子さん
やはり妊娠期だけの特有の肌荒れだったのでしょうか。
次にB子さんは、妊娠3ヶ月〜4ヶ月頃にあごの辺りを中心にニキビが出てきたようです。
時々、ニキビにかゆみがあって掻いてしまうと、化膿してしまうくらい大きくなったとか。
安定期に入った5か月頃からは、そのようなにきびの症状はほとんど消えて、その後もあまり目立つことなく出産に至りました。
B子さん
最後にC子さんのケースです。
C子さんは元々アトピー性皮膚炎を患ったことがありましたが、妊娠前は特に薬に頼ることもないほど改善していました。
ただ、妊娠してから急にひどい肌荒れが発症。炎症や痒みは治まることはなく、夜も眠れないほど辛い時期を過ごしました。
結果的に皮膚科の先生に相談して、お腹の赤ちゃんに影響がないステロイドなどを処方してもらい、妊娠期はずっと使い続けました。
出産するとホルモンが元に戻るのか、あんなに悩んでいた肌の荒れた状態や湿疹がだんだんときれいになっていきました。
C子さん
C子さんの場合は敏感肌のためか、肌荒れが出産するまで続いたことがうかがえます。
妊娠初期の肌荒れのメカニズム
なぜ妊娠初期の4〜15週(妊娠2〜4ヶ月)の時期が肌荒れしやすいのでしょうか?
次のグラフを見ると一目瞭然です。
▲参照画像:gooベビー「体のあちこちに色素沈着!原因はホルモンにあり」
妊娠初期は女性ホルモンの分泌が活発になります。
その中でも次の2つのホルモンが大きく体に影響を及ぼすとされています。
- エストロゲン(美肌ホルモン)
- プロゲステロン(不細工ホルモン)
ここでは分かりやすく女性ホルモンをそれぞれ「美肌」と「不細工」と呼び名をつけました(笑)
まず「美肌ホルモン」について。こちらは母体の中で卵をつくる役割をする卵巣(らんそう)から分泌される女性ホルモンです。
つややかな肌・豊満な胸・たくさんの髪など、女性的な体を作る働きをサポートする役割をするのが特徴です。
そして真逆の呼び名「不細工ホルモン」は、排卵直後から卵巣で作られる女性ホルモンです。
生理前のような肌荒れ・むくみ・イライラなどの原因となりますが、母体が妊娠しやすいように働く重要な女性ホルモンなのです。
妊娠初期の時期は、不細工ホルモン量が多くなる
さて、ここでグラフを見て欲しいのですが、妊娠初期の4〜15週頃は不細工ホルモンが美肌ホルモンより分泌されているのが分かると思います。
そして妊娠18週頃に美肌ホルモンの量が超え始めます。
このまま不細工ホルモンより分泌量が多い状態が、分娩(=出産)の時期までずっと続きますね。
「妊娠中期以降に肌つやが良くなった!」というママさんもいますが、美肌ホルモンが影響していることがわかります。
以上が肌荒れのメカニズムでした。
あとがき
母体の中で分泌される女性ホルモンは、妊娠しやすくしたり、赤ちゃんが育つ環境を作ったり、神秘的な働きを担います。
妊娠中の肌荒れは、ママによって生活に支障をきたすほど深刻になることもあります。
でも産後に治まる方も少なくないので、「我が子に会うまでの辛抱」という気持ちで付き合っていくのはいかがでしょうか。
この他に予防策や先輩ママの勧めるケアアイテムが気になる方は、「妊娠初期に多い肌荒れ5つの対策+先輩ママお勧め2アイテム」をお読みください。