産後のむくみを目の当たりにして「これは異常ではないか!?」と不安になるママはたくさんいます。
結論を先に言いますと、この産後のむくみは3週間ほどで治まります。
当記事では、産後のむくみの原因と予防索を分かりやすく解説していきます。
初めてのママも安心して読んでくださいね。
目次:
- 1.産後のむくみは3週間程で治まる
- 2.むくみの原因
- 3.むくみを解消する5つの方法
- 3−1.足を高くしてしっかり寝る
- 3−2.むくみ予防対策の靴下を利用する
- 3−3.足湯で足を温める
- 3−4.産褥(さんじょく)体操をする
- 3−5.減塩を心がけ、カリウムを摂取する食事を心がける
1.産後のむくみは3週間程で治まる
「産後のむくみは一時的なもので、多くは産後3週間ほどで良くなっていきます。」と答えるのは、学校法人順天堂が運営する静岡病院です。(「お産後の「むくみ」~足のむくみ、気になりませんか?~」より)
病院側のアドバイスですが、実際に自身の顔や足にひどい むくみ を目の当たりにすると「本当に大丈夫かな?」と心配になってしまいますよね。
3児のママライター、w650 さんはご自身の経験からむくみについて次のように話しています。
かくいう筆者も産後、今までで最高に足がむくみ、スリッパが履けない程のゾウ脚さんになってしまいました。
心配になり、お医者さんに大丈夫と言われたものの「本当に治るのかな…」と不安になっていたことを思い出します。
引用:cuta(キュータ)「産後のつらいむくみ。原因と6つの解消法」より
そして彼女は対策として着圧ソックスを履いたり、体を冷やさないように気をつけました。
その結果、2週間も経たないうちにむくみは解消されたと語っています。
この他にも、半身浴や足湯をする時間を確保してリラックスしたり、減塩を意識した食事を楽しんで摂るなどを工夫を行うとむくみ解消に効果的のようです。
(詳しくは後述する「3.むくみを解消する5つの方法」で解説します)
そもそもなぜ、産後はむくみやすい体になってしまうのでしょうか。
2.むくみの原因
むくみとは、簡単に説明しますと体の中の水分(血液 ※)バランスが崩れたときに症状が現れます。
特に妊娠しているママの体は、妊娠前と比べて血液量が1.5倍にまで増えます。
これは、お腹にいる赤ちゃんに血液を効率よく送り届けるためです。
そして産後、母体の水分(血液や羊水など)が一気に体外に排出されると、ママの体の水分バランスは大きく崩れてしまいます。
結果的に体が必要以上に水分を貯め込もうと働くため、むくみの症状が現れるのです。
※ 体の水分は、厳密には「血しょう成分」と呼ばれる液体成分のことを指します。ここでは理解しやすくするため、便宜的に体の水分=血液と説明しています。
また、赤ちゃんに授乳することでも、体は水分を貯め込もうと働きます。
授乳によって体内から減った水分を補うためです。
さらに産後、3時間おきの授乳による睡眠不足、また育児疲労によって体はさらにむくみやすくなります。
かかりつけのお医者さんや助産師さんに「産後、1日に2リットルの水分を摂取しましょう」とアドバイスを受けた方もいるかと思います。
この理由は、おっぱいを作るためですが、他にもこの体の水分バランスを安定させるためだったのです。
次にむくみ予防対策について解説しましょう。

▲生後2日目の赤ちゃん(画像引用:AC写真 さとう310さん)
3.むくみを解消する5つの方法
3−1.足を高くしてしっかり寝る
クッションや2つ折りにした座布団などに足を起くだけで、むくみ予防の効果が高まります。
理由は、足に溜まった血液のめぐりを助けてくれるからです。
また当サイトでは「産後1ヶ月は安静にする」ことを推奨しています。
ママは産後、3時間おきの授乳や慣れない育児に睡眠不足になりがちです。
退院後、最低でも2週間は家事をしない、というくらい徹底して育児だけに専念してください。
そして赤ちゃんがお昼寝するときにママも一緒に寝るようにするだけで、睡眠不足も解消されるでしょう。
詳しくは「出産後1ヶ月はゆっくり休むべき本当の理由」をご覧ください。
3−2.むくみ予防対策の靴下を利用する
ドラッグストアに売っている市販のむくみ対策の靴下などでかまいません。
もちろん厚手のソックスでもかまいませんが「足を冷やさない」ことが達成できれば問題ありません。
また最近では「着圧ソックス」という、足首からふくらはぎにかけて圧力をかけて むくみ を解消する、というアイテムもあります。
ただし、あまりに長時間、足に圧力をかけると痛み・かゆみ・しびれなどの症状を起こすこともあるようなので注意が必要です。
3−3.足湯で足を温める
足湯で足を温めることで、血液のめぐりが良くなり、むくみの改善に効果を発揮します。
また体が全体が温まり、リラックスさせる効果もあります。
一般的な方法は、浴槽に足首の高さまで熱めのお湯をためて足を10分ほどつけます。
これは洗面器を代用にして行ってもかまいません。
3−4.産褥(さんじょく)体操をする
ママが妊娠する前の元の生活に戻るには、およそ6~8週間かかります。
この体が完全に回復する期間を「産褥期(さんじょくき)」と呼びます。
この期間に行う、母体の改善を促すための体操が「産褥体操」です。
1児のママの nico さんが運営するサイト「子育て百科」に、ご自身のむくみ対策で役立った動画が紹介されています。
参考:「産後の足のむくみをどうにかしたい!簡単にできる対策とは?」より
他の産褥体操も気になる方は、「出産後の床上げはいつ頃がベストか?」の「4.退院後にお家でできるお勧めの産後体操」を確認しましょう。
3−5.減塩を心がけ、カリウムを摂取する食事を心がける
減塩を心がける
塩分を摂取しすぎると、体が体内の塩分濃度を下げようと働き、水分を溜め込もうとします。
そして、余分な水分が体から排出されにくくなると、結果的にむくみの症状へと発展してしまいます。
そこでお食事は減塩を心がけた内容にしましょう。
岐阜県にある産院、永田産婦人科さんでは次の意識をするだけで塩分を抑えられるとアドバイスしています。
- みそ汁やスープものは具だくさんにする
- 味付けは最後の仕上げにする
- レモン・お酢などで酸味をきかせて味をしめる
- 加工食品(ウインナーや干し魚)は湯通しする
- スパイスでアクセントをつける
この詳細や減塩に関するレシピなど「産後ママの減塩食にかんする記事」で詳しく紹介されています。
カリウムを摂るように心がける
むくみを解消する栄養素の1つと言われているのが「カリウム」です。
愛知県新城市で助産所を運営する『しんしろ助産所』さんは、カリウムを多く含む食べ物として次の食材を挙げています。
昆布やわかめなどの海藻類、豆類、瓜科の野菜、バナナやキウイなどに多く含まれているので、積極的に摂りたいですね。
引用:しんしろ助産所だより「妊娠中と産後のむくみ」
ただし、カリウムのサプリメントなどを購入する必要はありません。
興味のある方は、実際に医療に携わる有志の方々が運営する『ゴーヘルシー』の「そのカリウムサプリは本当に必要?健康を守る3つの知識」をお読みください。
加工食品は控える
特に次の加工食品には塩分が多く含まれているので、控えるようにします。
- スナック菓子
- 加工肉(ハム・ベーコン・ウィンナー等)
- コンビニの弁当
- カップラーメン
- レトルト食品
- 漬物
特に筆者の場合、お菓子など食べると止まらないので(笑)、代わりに野菜スープで代用するなど工夫しました。
野菜スープは多く食べても健康レシピなので安心できます。
ただし食塩などの調味料には注意が必要ですね。
まとめ
産後のむくみはなるべくしてなるもの。そして一時的なものであることがご理解いただけたかと思います。
また、むくみを無理に解消するのではなく、体を休めながら出来る範囲でここで挙げた予防対策を行ってみてください。