産後、多くのママが悩まされる恥骨痛。
「いつまで続くのかな・・」と不安に襲われるかもしれません。
一般的にはママの骨盤が元に戻る1ヶ月ほどで自然と痛みが治まります(ただし個人差あり)。
ここでは産後の恥骨痛の原因とその痛みを和らげる方法について解説していきます。
目次:
- 1.産後、恥骨痛の基礎知識
- 質問1. 恥骨痛はいつまで続くの?
- 質問2.恥骨痛をやわらげる対策は?
- 質問3.恥骨痛の時にやってはいけないことは?
- 2.産後の恥骨痛の原因
- 3.産後の恥骨痛を和らげる2つの対処法
- 3−1.骨盤ベルトを使用する
- 3−2.毎日、骨盤体操を行う
- 体験談:恥骨痛の痛みから解放されたママ
1.産後、恥骨痛の基礎知識
まずは恥骨痛について、誤った対処をしないためにも基本情報をチェックしてみましょう。
質問1. 恥骨痛はいつまで続くの?
恥骨痛は一般的に産後1ヶ月ほどで自然と治まります。
個人差はありますが、赤ちゃんを産むために広がった骨盤(こつばん・女性の股間の骨部分)が日常生活を送れるくらいに締まって、安定するのに約1か月かかると言われています。
質問2.恥骨痛をやわらげる対策は?
効果の高い対策としては「骨盤ベルト」を巻くことです。
骨盤ベルトは産後、ママの骨盤が自然に元に戻ろうとする働きをサポートする機能ベルトのことですね。
また骨盤体操を継続して行うことも効果的です。
これら対策については後述する「3.産後の恥骨痛を和らげる2つの対処法」で分かりやすく解説します。
質問3.恥骨痛の時にやってはいけないことは?
恥骨の痛い箇所は炎症を起こしている可能性があります。
それなのに痛みを確かめるようとして押したり、無理にマッサージをすることはNGです。
痛みが出てしまう動作は、恥骨痛が悪化する原因となるので、なるべく触れないようにしましょう。
また産後、ママがやってはいけない代表的な座り方として次の3つがあるようです。
- 横座り
- ペチャンコ座り
- イスに浅く座る
正解の座り方は「イスに深く、脚で座ること」です。
奈良めばえ整体院さんが提供する記事「産後に気をつけたい3つの座り方と今すぐできる解決法!」に写真付きで詳しく解説しているので参考にしましょう。
取り急ぎ恥骨痛に関するポイントを挙げてみました。
それではこの情報をふまえて、あらためて産後の恥骨痛の原因、和らげるための対策について詳しく紹介していきます。
2.産後の恥骨痛の原因
なぜ産後にこの恥骨痛はやってくるのでしょうか?
ここでマタニティー整体・産後の骨盤矯正を得意とする『バランス工房』代表、岡林 秀和さん(東京都千代田区)の解説が分かりやすかったのでご紹介します。
出産直前には、赤ちゃんが産まれて来やすいようにママの骨盤(体の土台となる下半身の骨部分)は自然と広がっていきます。
具体的には下図の恥骨部分(茶色の部分)が広がった状態となります。
画像参照元:バランス工房「産後の恥骨痛 トコちゃんベルト」
すると骨盤(特に恥骨周辺)にくっついている筋肉や靭帯(じんたい・骨と骨とをつなぐ筋状の組織)が、通常より引っ張られることが原因で産後、痛みが出てくる訳です。
この恥骨痛ですが、一般的には産後1ヶ月ほどで自然と治まります。
女性の体のメカニズムで不思議な現象なのですが、お産が終わると自然と骨盤は開いた状態から元に戻ります。
個人差はありますが、骨盤が日常生活を送れるくらいに締まり、安定するのに約1か月かかると言われています。
3.産後の恥骨痛を和らげる2つの対処法
産後、これから赤ちゃんの育児が始まる、という時にこのような痛みがともなうのは辛いですね。
そこでこの痛みをやわげる方法として次の2つがあります。
- 骨盤ベルトを使用する
- 毎日、骨盤体操を行う
では1つ1つ解説していきましょう。
3−1.骨盤ベルトを使用する
先にも紹介しています骨盤ベルトとは産後、ママの骨盤が妊娠前の状態に自然と戻る働きをサポートするものです。
骨盤に悩むママをサポートし続ける大阪の枚方市(ひらかたし)にある『ひろゆらり鍼灸(しんきゅう)接骨院』さん。
彼らは、産後すぐのママに骨盤ベルトの装着を推奨しています。
産後の骨盤ベルトは、出産直後からつけたほうがいいです。
出産直後が1番、骨盤がグラグラしていてゆるみが強いからです。
帝王切開の場合は、傷口が痛くてなかなかベルトは巻けないので、ムリに巻く必要はないです。
ままゆら「産後、骨盤ベルトいつまで?」より
また骨盤ベルトをずっと巻き続けるのではなく、産後1~2ヶ月を目安にすることもアドバイスしています。
その理由は、筋肉が骨盤ベルトに頼ってしまって良くないからです。
産後1ヶ月が経って動ける様になったら日常生活の中で徐々に骨盤ベルトを外す時間を作ります。
そして産後2ヶ月が経つ頃には完全に骨盤ベルトを外す、というものです。
産後1ヶ月以降から骨盤ベルトを徐々に外すことで、骨盤を支えている筋肉を鍛えます。
お勧めの骨盤ベルトはトコちゃんベルトII
実際に多くの産院でも推奨され、お勧めできる骨盤ベルトは『トコちゃんベルトII』です。
ただし、装着に少しクセがあるので助産師さんに教えたいただきましょう。
その他にも写真で装着方法を詳しく解説している「トコちゃんベルトIIの付け方」を見ながらトライしてみるのも良いでしょう。
3−2.毎日、骨盤体操を行う
恥骨痛の痛みを和らげるためにも、ゆがんだ骨盤を解消する体操を毎日行いましょう。
次の動画は大阪でヨガ教室を行う泉 栄子(いずみ えいこ)さんのご指導による産後ママのための骨盤体操です。
引用元:【Online GiNA】産後の骨盤引締めストレッチ座る版(泉栄子先生)
引用元:【Online GiNA】産後の骨盤引締めストレッチ寝る版(泉栄子先生)
最初に骨盤の開き具合のチェックから始まり、骨盤に負担をかけない無理のないストレッチとなっています。
まずは試してみましょう。
体験談:恥骨痛の痛みから解放されたママ
3児の母で専業主婦ブロガーの ルッコさん は、産後の恥骨痛を体験しました。
恥骨痛の対策としてすでに紹介した骨盤ベルトや体操以外に「整体院に通う」という方法もあります。
しかし、彼女は整体院に頼りませんでした。
理由は、友人の整体師にあまり勧められなかった、と述べています。その友人は、次のようにアドバイスしてくれました。
整体師もカイロプラクターも国家資格持ってるわけじゃなくて無資格でもなれるんだよ。
整体院(に来る患者さん)で体に不調があってのトラブルが最近は多いみたい。
<中略>
悪く簡単に言うと多くの整体院が何があっても責任は取らないよっていう感じになってるよきっと。
結局は日々の努力だと思う。重症なら医師の出番だね。
ワイズマミー「産前産後の恥骨痛。骨盤体操や運動は絶対にやった方がいい!!」より
余談ですが、その整体師の友人は当時、妊婦さんでした。
そこで ルッコさん が「それならあなたは産後、どうするの?」と聞いたところ、自分で骨盤ベルトを使用して骨盤体操を行う、と答えてくれたようです。
それから ルッコさん はまずは骨盤体操について調べました。
私は骨盤体操のために骨盤関連のほんを幾つか買いました。新品は高いので、中古で4冊買い1000円前後でした!!
<中略>
色々と調べていきついたのが立花式骨盤ケア。
立花みどりさん(一般社団法人日本ピルビスワーク協会 代表理事)という方の本です。
ルッコさん が手にした書籍の中で出版年月が新しいものだけ下記に掲載します。
Amazonの詳細情報:立花みどり(著)『骨盤呼吸ダイエット』
以上が個人のうまくいった体験談のご紹介でした。
あとがき
一般的に恥骨痛は産後1ヶ月ほどで自然と治まること。
恥骨痛の痛みをやわらげる効果の高い対策は「骨盤ベルト」を巻くこと。
そしてやってはいけないことは、痛みのある箇所を押したり、無理にマッサージをすることでしたね。
また、骨盤体操は気分のリフレッシュにもなるので是非、試してみてください。
ただし、無理は禁物ですよ!
また産後、その他の痛みにも悩まされているママは、こちらも参考にしてください。