「妊娠前より産後の方がシミが増えた!」「肌荒れは妊娠中だけじゃなかったの?」とお悩みではないでしょうか?
産後しばらくは出産の疲労感、女性バランスの急激な変化による影響、また慣れない育児などいくつもの要因から産後ママの肌は荒れやすくなります。
一方で産後6ヶ月以上が経過して、育児に慣れた頃に普段のケアが不十分でシミが増えるママもいます。
ここでは特に産後のシミに関する情報を次の流れで解説していきます。
育児で心身ともに疲弊している状態のママに、当記事が安心材料となれば幸いです。
1.産後にシミが増えたリアルな声
Yahoo知恵袋に先輩ママさんから数々の「産後にシミ」に関する悩みが投稿されていました。
korosukenyanko さんの場合、妊娠前から多少のシミはあったのですが産後、明らかに増えてしまい皮膚科に行くかどうか悩んでいました。
産後10ヶ月たっても(シミは)薄くなるどころか増えたようです。
<中略>
現在 授乳中のため こういったことは卒乳してから動くべきかも悩んでいます。
korosukenyanko さん(引用元:顔のシミで悩み、病院に行こうと思っています)
またmaiko2988maiko さんは、産後のシミがホクロに変わったという悩みを相談していました。
産後のシミがホクロに変わってきてるんです!!!!!
シミが薄くなる基礎化粧品など何かいい物があったら教えてください。
maiko2988maiko さん(引用元:「産後のシミがホクロに変わってきてるんです!」)
ただ彼女の場合、若い頃に紫外線を気にせずに肌を焼いて、その10年後にシミが大量に出てきたようです。
とママによって状況は様々ですが、産後をきっかけにシミが増える方は少なくありません。
正しい肌ケアを行うためにも、まずシミが増える仕組みを理解しておきましょう。
2.産後にシミが増える2つの要因
産後のシミの主な原因は、女性ホルモンの影響であるとことが分かっています。
女性ホルモンは妊娠中に大量に分泌され、出産後には急激に減少します。
この時、主に分泌される女性ホルモンには、エストロゲン(別名「美肌ホルモン」)とプロゲステロン(別名「不細工ホルモン」)の2つがあります。
この2つとも女性が妊娠するために必要不可欠なホルモンですが、それぞれ次の特徴があります。
- 美肌ホルモン:
妊娠に備えて働くホルモン。肌つやが良くなる - 不細工ホルモン:
妊娠をサポートするホルモン。肌荒れしやすくなる
ここでは理解しくするため、専門的な解説は省いて「肌に影響を及ぼす」くらいの説明にとどめます。
産後にシミが起きやすい仕組み
医師の矢追(やおい)正幸 先生(矢追医院院長)が監修した記事では、この女性ホルモンの乱れによって次のことを引き起こすと説明しています。
- 肌のバリア機能が低下する
- メラニンが生成されやすくなる
産後は美肌ホルモンの分泌量が急激に減少。
これによりお肌のバリア機能が低下して、外部からの刺激(紫外線・過剰な洗顔による摩擦など)を受けやすくなります。
刺激を受けてしまった肌の箇所が炎症を起こすと、シミとなる可能性が増えます。
また不細工ホルモンは、胎児を育て・守る胎盤を作り、子宮の収縮をコントロールする働きをサポートする重要な女性ホルモンです。
産後はこの不細工ホルモンは一気に減少するので、シミの原因となるメラニン生成は抑えられます。
ただし、不細工ホルモンが妊娠前の状態に戻るまでに半年以上かかるため、この間はメラニンの抑制は弱まっています(つまり、産後数ヶ月はシミが出来やすい)。
以上が産後にシミが出来やすい要因でした。
それでは最後に産後のスキンケアのポイントをご紹介しましょう。
※参考記事:スキンケア大学「産後にできるシミ・そばかすの原因と美白方法」
3.産後のスキンケア4つのポイント
産後は女性ホルモンの変化による影響、育児による心身の疲れなどでママは肌トラブルを招きやすい状態です。
それでも今後の綺麗な肌のためにこれだけは押さえましょう。
- 朝と入浴後の保湿ケア
- バランスの取れた食事
- 少しでもとるべき睡眠
- 外出時の紫外線対策
※参考記事:スキンケア大学「産後の肌バリア低下と、スキンケアのポイント」
(渡邊 千春先生(千春皮フ科クリニック)監修)
3-1.朝と入浴後の保湿ケア
朝の洗顔時と寝る前のお風呂上がりに保湿ケアを欠かさず行いましょう。
ただ育児のためにあまり時間がとれないと思いますので、オールインワンの化粧品などを活用すると便利です。
また、産後に「今までの化粧品が合わない」と感じたら使うのを止めて、刺激の少ない化粧品に変えましょう。
先ほど「産後のシミの仕組み」の解説でご紹介した医師の矢追先生は、肌に優しい成分の化粧品を次に挙げています。
■保湿効果の高い成分
- セラミド
- ステアリン酸コレステロール
■美白作用に加えて消炎、抗炎症作用のある成分
- 油溶性甘草エキス(グラブリジン)
- カモミラET
- m-トラネキサム酸
引用:スキンケア大学「産後の肌にはどんなクリームが良い?」
3-2.バランスの取れた食事
バランスの取れた食事を心がける、というのは簡単ですが何に注意すると良いでしょうか。
具体的には、農林水産省が提唱する「食事バランスガイド」の料理を5つのグループに分けると良いでしょう。
次のイメージ図が分かりやすいです(拡大画像はこちら)。
詳細は「食事バランスガイド早分かり」をご覧ください。
ただ母乳の質を重視する場合、乳製品はできるだけ摂取しない方が良いようです。
例えば牛乳・バター・チーズ・アイスクリーム・生クリーム・グラタンなどが該当します。
「母乳の質が良くなる食事」については、「産後ママが食事で気をつけるべき3つのポイント」でご紹介しています。
3-3.少しでもとるべき睡眠
睡眠不足による肌への悪影響として、表皮の新陳代謝(これを“ターンオーバー”と呼ぶ)が乱れること。
とは言っても産後のママは育児のためまとまった時間の睡眠をとるのは厳しく、どうしても睡眠不足になりがちです。
そこで「育児に徹する!」と旦那さんにも公言しましょう(笑)
家事を後回しにして、せめて赤ちゃんの寝ている間だけでも一緒に眠るように心がけます。
少しでも睡眠がとれれば、肌の新陳代謝もしっかり働いてくれます。
3-4.外出時の紫外線対策
外出する時は妊娠前の頃よりも紫外線対策を心がけましょう。
紫外線を避けて、シミの主な原因となるメラニンの生成を少しでも抑えることができれば、後々のシミ増加の抑止が期待できます。
ただ産後に敏感肌になって日焼け止めクリームなど塗りたくない方もいるかと思います。
そこで日焼け止めクリームに頼らない紫外線対策を次に挙げます。
- 帽子をかぶる
- UV加工の服を着る
- 日傘を使う
- UVカットのサングラス(帽子のつばが広いなら不要)
そして日差しの強い日は、なるべく室内にいることをお勧めします。
ただそれでも外出の用があるという方は、なるべく日陰を歩くようにして紫外線を避けましょう。