帝王切開を体験したママが語る食事に関する4つのこと

出産という大仕事の後、ママの体は満身創痍です。

経腟分娩(自然分娩)でも帝王切開でも、10か月間、体の中で様々な変化があります。

この長期間の変化がありながら、出産を機に一気に身体は元の状態に戻ろうとするため、産後は無理せずに労わる必要がありますね。

そして、ママの身体回復に必要な要素の1つとして “食事” があります。

ゆっくりと休養することも重要ですが、しっかりとバランスの良い食事をとることで回復も早まります。

さらに、母乳での育児もはかどりやすくなるので、食事は回復に欠かせないものといえます。

今回は帝王切開での出産後、通常の食事がとれるのか、どのように食事を再開していくのかについてなど、筆者の体験を交えてお伝えしていきます。

食事内容や決まった流れは、産院によっても異なるかと思いますが、大体の流れをお伝えしていきますので、参考になさってくださいね。

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1.術後の食事はどのように再開する?

予定帝王切開の場合、前日の夕食を最後に水分の摂取だけが許され、翌日は術後数時間立つまで水分摂取もNGになります。

同様に術後約24時間は絶食となります。

これは胃を空っぽにして手術中に戻してしまったりするのを予防するためです。

術後約24時間経過したら1日〜2日かけて3分粥、5分粥、10倍粥、全粥、常食となっていきます。

胃や腸に負担をかけないように徐々に慣らしていくので、通常の食事がとれるようになるまで2日はかかると考えてよいでしょう。

参考情報:All about 暮らし「帝王切開 帝王切開の手術方法と出産の流れ・入院期間 」

筆者が出産した産院で、は産後数時間経過すれば水分は摂取可能でした。

しかし術後は起き上がることはもちろんできず、体勢を変えるだけでも精一杯なので、 ペットボトルにつけられるストロー口を準備しておくことをお勧めします

11月出産だったにも関わらず、のどの渇き方は尋常じゃありませんでした。

起き上がれるまでに500mlのペットボトル2本は消費したはずです。

これが夏出産だったら…と恐ろしく思ったのを強く覚えております。

その後、体調が特に問題なければ 3日目くらいから経腟分娩のママと同じ食事内容になります。

2.術後の絶食はつらくないの?

個人差もあるかと思いますが、筆者は非常に辛かったです(´;ω;`)

手術の痛みで食欲どころではない!という方もいらっしゃるかと思います。

筆者の産院では、産後すぐに授乳時間になると助産師さんが赤ちゃんを連れてきて「授乳して下さ~い」と授乳を促してくれたのです。でもそのおかげなのか、やたらとお腹が空きました。

あまりの空腹に何も食べずに母乳が出るのか!?と思ったものです(ばっちり出るのでご安心ください)。

筆者のような例もありますが、実際は術後の麻酔の影響で眠いのと、体が不自由なので中々食欲が戻らない、という方もいらっしゃるでしょう。

実際、術後すぐに空腹で辛くなることはありませんが、しばらくたてば空腹感が現れてくるでしょう。

今なら産後、数時間立てば水分摂取OK、流動食スタート!という産院が増えてきました。

でも少し前なら術後、オナラや便が出ないと食事OKにならない産院が多く、ひもじい思いをしたママさんが多かったようです。

かつては、手術後に排ガス(オナラ)があるまで、飲食は禁止で産婦はひもじい思いをしていましたが、今は経過が良ければ、2時間後から飲水、手術翌日から食事を始める施設が増えてきました(問題はありません)。

引用元:All about 暮らし「帝王切開 帝王切開の手術方法と出産の流れ・入院期間 」(既出)

筆者も1人目の帝王切開時、術後便があったのを確認されるまで 常食に戻らず、空腹と闘いました。

今では時間で食事を開始するところが多いと思いますが、筆者の様な例もありますので、ご紹介しておきました。

もしご出産の産院が上記の様な対応の場合、術後早期に動くと腸が刺激され 便通にも効果がありますので、念頭に置いておいてくださいね。

3.食事の内容は術後の回復具合によって変わる!?

帝王切開後の食事内容は、流動食が終わって常食に戻った後、経腟分娩で出産したママと食事内容は基本的に変わりません。

ただ産後のママの体調の回復次第では、食事内容も変わってきます。

どんな場合かというと術後、便通がないケースです。

先ほど、少しふれましたが術後便がしばらくでない場合、常食ではなく流動食が延長になり、便通によい食事内容に変わります。

筆者の場合、5分粥、ヨーグルト、ヤクルト、スープなどが主になり、固形の食事が産後4日目の夜まで食べさせてもらえませんでした(;´д`)

腸閉塞などが懸念されるため、術後便通があることが確認できるかが重要となってくるからなんですね。

腸閉塞になると、おなかの飽満感(ほうまんかん・たくさん食べて満腹感を得ること)、悪心・吐血、ガス・便が出ないといった症状が出ます。

引用元:便秘解消プロジェクト「腸閉塞からの治療

帝王切開後、「便通がある or ない」という点が最初の関門になるかもしれません。

帝王切開だとどうしても傷を気にしてお腹に力が入らないようするし、術後、しばらく体を思うように動かせないため、腸の運動が弱くなってしまうのも便通がなくなってしまう原因です。

産後1日で排便がある人もいれば「4〜5日でない…」という方もいます。

便通がないと常食に戻してもらえずお腹が空いて苦しい思いをします。

なので、なるべく早くオナラや便通があるよう、術後もたくさん水分を取りましょう。

また、寝たきりの状態でも左右で体制を変えるだけでも違いますので、早めにたくさん体を動かすようにしてくださいね。

産んだその日に便が出ることもありますが、会陰切開や帝王切開の傷口を気にして躊躇することもあり、出産から数日間は排便がないというのもよくあることです。

なかには4〜5日経っても排便がなかったという人もいますが、入院中に1度も排便がなかった場合は、退院する前に医師に相談しておくと安心ですね。あまりに長い期間、排便がないときは、薬を処方してもらえますよ。

引用元:こそだてハック「産後に便秘が続く…解消法は?帝王切開だと便秘になりやすいの?

4.術後の体力回復のために必要な事

術後の体力回復に入院中できることは、しっかりと“休息をとる”ことと“栄養をきちんとる”ことです。

まずはその食事をしっかり摂れるように、できる範囲から体調を整えていく必要があります。

先ほど少し触れましたが水分をしっかりとる事と早期に起床することで、腸の活動を活発化させ、排ガスと排便を促すことができます。

これがないと筆者の様に常食をとる事ができなくなる可能性があります。

術後早めに歩くことによって、悪露を早く体外に出し、腸閉塞や深部静脈血栓症を予防する効果があります。重力により、歩くと自然に悪露が出てくるためです。

横になっているといつまでも悪露が出てこず、逆に子宮が出そうと収縮するので後陣痛がきつく感じられる場合があります。

そういったリスクを軽減するため、術後早くから自力でトイレに歩いて行くことから始めていきます。

引用元:mamanoko「帝王切開の術後の過ごし方は?痛みや食事、むくみについて

産後、赤ちゃんのお世話は休む暇なく始まります。

自分のケアはどんどん後回しになり、赤ちゃんのおむつ替えと授乳、泣き止ませるのに必死で、苦労して授乳を追えてもすぐに次の授乳時間がやってきます。

そのサイクルは想像よりもはるかに体力と神経を使い、ストレスも溜まっていきます。

そうすると精神的にブルーになり、産後鬱にもなりかねません。

負のサイクルに陥らないよう、しっかりと食事をとって体力をつけておく必要があります。

産院の食事はバランスがよく「こんなに食べて大丈夫!?」 というくらいの量が提供されるかと思います。

お米の量も 200g 位しっかりとありますが、不思議とママの体重は増えることなく、むしろ減っていく人が多いでしょう。

和食中心のバランスの良い食事を毎日3回、赤ちゃんの面倒を見ながら自分で準備するのはとても大変ですよね。

産後自分の体が一番大変な時期は、しっかりと栄養を取っておきたいです。

このせっかくの機会、流動食で終えてしまうのはもったいないので、是非是非、しっかりと体調を整えて、ママの体の回復のために食事をとってくださいね。

あとがき

今回の記事、どうも筆者の体験談が多くなってしまいました(;´д`)

帝王切開後お腹が空いて仕方がないのに常食を取れず、流動食が続くこともあるということをお伝えしたく、今回お話しさせていただきました。

産後はママの心も体も不安定です。

自分の体と赤ちゃんのこと以外に不要な心配事を増やさないためにも、産後、食事の面で困った際には今回の記事を参考にしていただき、乗り越えていただきたいと思います。

頑張ってくださいね!