はじめての出産を控えているママはきっと「テニスボールを何に使うの?」と疑問に思うかも知れません。
ここでは出産時にテニスボールを使う理由とタイミング、そして使い方について分かりやすく解説していきます。
最後にテニスボールを使用したママの体験談も掲載しているので、合わせてお読みください。
1.出産でテニスボールを使う理由
お産の時、1〜2分での早い感覚で規則的な痛み(=陣痛)が来ても、赤ちゃんが産まれる通り道の出口(=子宮口)が十分に開いていないと助産師さんに「いきまないで!」と言われます。
「いきむ」とは、まるで排便をするような感覚に近く、お産においては膣や産道に集中するイメージでお腹に力を入れることを言います。
ママは自然と踏ん張って「いきみたい」のに、これを無理に止めて我慢することを産婦人科では「いきみ逃し(陣痛逃し)」と呼びます。
まだ子宮口が十分に開いていない状態でいきんでしまうと、赤ちゃんが呼吸できない状態に陥ったり、ママの股間が裂けて傷を負うリスクが高まるからです。
そこでテニスボールを活用すると、いきみ逃しに効果的であると言われています。
ちなみに「子宮口が開く」とは実際には開いているのではなく、子宮口がマシュマロのように柔らかい状態のことを意味します。
2.出産でテニスボールを使うタイミング
通信教育で有名な企業、ベネッセコーポレーション が手がける出産育児サイト『たまひよnet』では、赤ちゃんが産まれるまでの流れを次のように解説しています。
状況とママの体の変化
- 陣痛室で過ごす:
陣痛 10〜5分間隔、子宮口 0〜3cm開大- まだ陣痛室で待機:
陣痛 5〜2分間隔、子宮口 4〜7cm開大- もう少しで出産:
陣痛 2〜1分間隔、子宮口 8〜9cm開大この後、子宮口が10cmになったら分娩室(ぶんべんしつ・出産のための医療用器具やベッドがある部屋)に移動して、いよいよ出産が始まります。
※引用元:たまひよnet「赤ちゃん誕生までの流れをつかもう」より
これを見ると一目瞭然ですが、テニスボールを活用するタイミングは「まだ陣痛室で待機」〜「もう少しで出産」の間です。
子宮口が開いて10cmになることを産婦人科では「子宮口が全開」と呼びます。全開になるといつでも赤ちゃんが産める状態のため、指標として利用されています。
3.テニスボールの使い方
テニスボールをお尻の穴にあてて、グイグイと強く押します。そうすると個人差はありますが多少の痛みが和らぎます。
陣痛の痛みが規則的に早くなると、お尻がとっても痛くなります。
後述するママの体験談にもありますが、テニスボールでは効果を感じず、ゴルフボールや夫に強く指圧をしてもらった、などもっと硬い物で楽になる方もいます。
4.出産時にテニスボールを使った体験談
ここでは実際にいきみ逃しのタイミングでテニスボールを使ったママの体験談を紹介します。
陣痛の時にボールで腰を押さえてもらったり、お尻の穴を押さえてもらうと少し楽になります。
ハロー(2児母 / 29歳 )
出典:ジネコ
ハロー さんは陣痛中、お腹の中からグイグイと押されて、お尻から何かが出そうな感覚を強烈に味わいました。
そのような状況で硬いテニスボールが効果的であることを話しています。
うちは一人目も二人目も主人がいたのですが、二人目の時にはすっかり忘れていたようで、(ママがご主人に)「ボールで押して〜」って言ってるのに「どこを?」って・・・
「あな!」と言ってやっと思い出してました。
おちゃかな(主婦 / 31歳 )
出典:ジネコ
少し笑い話のような実話ですが、おちゃかな さんの場合、いきみをそらしたい時に お尻 の穴の部分をテニスボールでグッと押してもらいました。すると、少し楽になったと回想しています。
ここから先の体験談は、テニスボールよりゴルフボールが効果的であったというお話です。
私はテニスボールとゴルフボールを持っていきました。
初めはテニスボールを使いましたが、お産間近になると効かなくなってくるので、ゴルフボールが大活躍しました。
こもも(主婦 / 32歳 )
出典:ジネコ
こもも さんはこのゴルフボールを使って息を吐く時、口をすぼめて(“う”と発声した時の形)長く細い息をすると、だいぶ楽になったとコメントしています。
(テニスボール)いざ使うと軟らかく役不足でした(;_;)
ゴルフボールがよいかもです。なんかひたすら押し当てて耐えるしかなかったです。
けっこう長い間頑張ってました。わかめぴん(主婦 / 31歳 )
出典:ジネコ
わかめぴん さんは結局、24時間の陣痛に耐えて無事に出産しました。
また、陣痛の痛みが和らぐ場所を実践で見つけることをアドバイスしています。和らぐポイントが人それぞれ違うためということでしょうね。
まとめ
ここでは出産時のテニスボールを使う理由と使い方について解説しました。
ただ実際にお産が始まると、陣痛の痛みに冷静にテニスボールを使うのもままならないようです。パパに協力してもらい、パパが不在の場合は遠慮なく助産師さんに助けてもらいましょう。
また、いきみ逃しのタイミングは助産師さんがしっかりリードしてくれます。ママは安心して助産師さんの言われる通りに行動しましょう。