出産した後の入院期間はいつまで?初産婦・2人目以降・帝王切開

出産したら後、どれくらいの期間を病院で過ごすのか気になりますよね。

ここでは通常の出産の場合、手術をする出産(帝王切開)の場合と分けて入院期間について解説していきます。

はじめてのママでも分かりやすいに様に解説しているので、安心して読み進めましょう。

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目次:

出産後の入院期間はママの状況によって異なります。ここでは、それぞれの状況をふまえて1つ1つ解説していきます。

「自然分娩」とは、医療介入を行わずに出産することを言います。

ただ、今ではお産を早める促進剤、赤ちゃんを引っ張り出す吸引、または鉗子(かんし・はさみに似た形の医療器具)を使っても、産道を通ってきた場合に自然分娩と見なすことが多いようです。

自然分娩のママの入院期間は次の通りです。

  • 初めての出産の場合:6〜7日間
  • 2人目以上の出産の場合:5〜6日間

初めて出産するママさんは一般的に一週間ほど必要となりますが、2人目以降(これを経産婦(けいさんふ)と呼ぶ)のママは、初めてのママより1日早まります。

この違いは諸説ありますが、経産婦の方がはじめて出産するママより赤ちゃんの通り道(産道)も比較的広がりやすいこと。

また、出産時間が短いためその分 回復までの時間も早いと言われています

ママと赤ちゃんのたわむれ

「帝王切開」とは「ママが自力で出産することが困難」であると医師に判断された時、子宮を切開して赤ちゃんを直接産み出す方法を指します。

この帝王切開の場合、入院期間はだいたい 10日前後 となります。

帝王切開で出産する理由は主に2つあって、ママ側か赤ちゃん側のどちらかに原因があります。

ママが原因のケース

ママが原因の場合、主に次のことが考えられます。

  • 産道が硬い状態
  • 骨盤が狭い状態

これらの理由のため、2人目以降も帝王切開の可能性が高まります。

赤ちゃんが原因のケース

赤ちゃんが原因の場合、次の

  • 逆子(さかご)
  • 前置胎盤(ぜんち たいばん)※1

などの理由で、子宮口から産むことが困難であると医師から判断された時です。

「女性の働きスタイル研究家」でライターの アボカドチョコ さんは自身の帝王切開の体験を次のように語っています。

特に、手術後1~2日は寝たきりで、笑うだけでおなかが痛かったし、すこし身をよじっただけで激痛が走りました。
ベッドから起きあがれないし、背中がかゆくても自分で掻くことができない。

助産師さんが深夜、検温でベッドに来てくれるたびに「お願いごとができる」とほっとしました。

パピマミ「帝王切開で出産した場合の入院生活の特色3つ」より

大手術の後なので病院でゆっくり安静にするためにも1週間以上の入院が必要なのですね。

ちなみに帝王切開の “帝王” の語源はドイツ語にあるようです。

その昔、ドイツ語の「切開切除(Kaiserschnitt)」という言葉を日本語で「皇帝切開」と誤訳してしまった、という説が有力のようです。 

※1.さらに詳しく知りたい方は「帝王切開で産後ママが知っておくべき5つのこと」をご確認ください。前置胎盤についてもイメージ付きで分かりやすく解説しています。

はじめて出産するママのために一般的な産婦人科病棟のスケジュールをご紹介します。

このスケジュールは、当記事の筆者である私が、実際にお世話になった病院のスケジュールと普段から懇意にお付き合いしているママ友達からの情報を取り入れて整理しました。

※注1:スケジュールはご参考までに
病院によっては入院初日から赤ちゃんと同部屋にしたりなど、多少スケジュール内容が異なります。あくまで一つの産婦人科の例としてご参考にしてください。
※注2:経産婦(けいさんふ)の方へ
スケジュールは基本的にはじめて出産するママのための内容です。経産婦の方(出産経験のあるママさん)の場合、退院までにかかる日数は1日少ない産後6日目と計算しましょう。

ママのおっぱいを飲む赤ちゃん

1日目(出産当日)

出産の当日です。

特に異常が見られなければ出産後、6時間経つと歩行が可能です。

赤ちゃんは新生児室に預けられ、助産師さんが交代で見てくれます。

2日目

朝、医師がママの回復状況を診るため診察します。

診察後、許可が出たらシャワーに入れます(シャンプーもOK)。

ここから授乳指導がスタートです。

赤ちゃんのお世話が出来るようになったら、いよいよ赤ちゃんとの同室も始まります。

3~6日目

産後2日目と同じように毎朝、ママは医師の診察を受けます。

また産後3日目以降から、退院後に赤ちゃんとの生活に欠かせない重要なことを勉強していきます。

  • 沐浴(もくよく)の指導・見学
    沐浴とは、簡単に言うと赤ちゃんをお風呂に入れることです。
    ベテランの助産師さんからご指導を受けます。
  • 沐浴の実施
    いよいよ我が子をママが自分でお風呂に入れます。
  • 調乳指導
    乳業社によるミルクの話、作り方についての講習です。

    この講習の有無は病院によりますが、意図としてはママにミルクの理解を深めてもらい、正しい方法での授乳を学びます。

  • 退院指導
    退院後、ママさんはどう過ごすべきか、赤ちゃんの育児はどうするかの指導を受けます。
  • 産褥(さんじょく)体操
    産褥とは産後、ママの体が妊娠前の状態に戻る時期(一般的に6~8週間)のことを意味します。

    最近ではこの産褥期に母体の回復を促す運動を行うことで、疲労困ぱいのママの体に効果的であることが分かってきました。

    産院によっては産後1日目からスタートします。

その他には、赤ちゃんとの同室を引き続き行います。ただし、日を追うごとに同室時間が徐々に長くなります。

またこの間はおっぱいが張るまで、たくさん水分を摂るように指導を受けます。

産後4日目頃、ママは会陰部の傷の抜糸(対象者のみ)、尿検査が行われます。

赤ちゃんは検査(先天性代謝異常検査・黄疸(おうだん)のチェック・血液型)が行われます。

7日目

いよいよ退院です。

赤ちゃんが初めて外の世界の空気に触れる歴史的な一瞬です。ビデオカメラ、またはデジタルカメラを用意して撮っておくととても貴重な思い出になります。

※この病院の場合、帝王切開のママは基本的に8日目の退院となります

お昼寝中の赤ちゃんの指で遊ぶママ

最後にまとめますと、出産後に入院する期間は次の通りです。

  • 自然分娩(初めての出産の場合):6〜7日間
  • 自然分娩(2人目以上の出産の場合):5〜6日間
  • 帝王切開:10日間前後

ただし、あくまで一般的な入院期間のため、病院の入院スケジュールによって1日早まったりなど、多少異なることがあります。

入院する産院が決まったら、入院前にスケジュールに関する講習会があるかと思います。

そこで明確な入院期間を確認しましょう。