日本人はセックスレス?産後の夫婦生活の現状など5つのこと

海外の有名企業の調査で、日本人の夫婦生活の年間回数が世界最下位というデータがあります。

1位のギリシャは年間164回であるのに対し、日本は48回でした。日本は本当にセックスレス国なのでしょうか?

もしかしたら、夫婦生活のことはデリケートなので、1人悩むパパやママは多いのではないでしょうか。

ここでは夫婦生活=セックスと解釈して次の5つのポイントについて解説していきます。

目次:

  1. 産後、夫婦生活の再開時期
  2. 産後、夫婦生活の頻度
  3. 夫婦生活の頻度が減る2つの理由
  4. セックスレスを解消する3つの方法
  5. [体験談] 夫婦生活を再開させたママの一言

調査から執筆まで2日間かけました。あなたにとってきっと必要な知識となるでしょう。

[スポンサーリンク]

 

出産後の夫婦生活の再開時期は早くて産後1カ月です。

東京の江戸川区で産婦人科を営む生駒 美穂子先生は、産後の夫婦生活の時期について次のように述べています。

産後1カ月健診では、会陰切開の傷あと、子宮収縮の状態、悪露の具合、帝王切開ならおなかの傷あとなどをチェックします。

ここで問題がなければ、医学的にはセックスを再開してかまわないということ。

Baby-mo Pre-mo「産後セックス「それってあるある!」劇場」より

つまり医師が産後の母体の回復状態を確認して、特に問題が見られなければ夫婦生活をスタートさせてもかまわない、ということですね。

ちなみに割合にして90%のママが夫婦生活の再開ができるようになります。

この時、悪露(おろ・産後に生理のように子宮から排出される分泌物)が多少残っていてる場合、「別に支障はない」という専門家もいます。

ただママの体調を気遣って直りきってから再開するのが良いでしょう。

産後の夫婦生活の頻度は、月平均2.1回 と示している情報があります。

これは老舗出版社、主婦の友社が発刊する『Baby-mo(ベビモ)』でママ100人に聞いたアンケート結果です。

アンケートに答えた方々の情報は次の通りです。

〈夫婦の基本データ〉

ママの年齢:平均30才
夫の年齢:平均33才
結婚年数:4.5年
ベビーの平均年齢:1才3カ月

201602sango-sex-hindo
画像引用元:Baby-mo 2014年夏秋号 「最新版 産後のSEX白書」より

100人のアンケートなので結果的にはどれも僅差に見受けられますが、1位は「2週間に1回」の14%となっています。

これはおそらく、妊娠前よりも夫婦生活の頻度が大きく減った結果になっているのではないでしょうか。

ちなみにイギリスのコンドームメーカーであるデュレックス社(Durex)が2007年に行った世界規模の性意識実態調査を行ったところ、次の結果となっています。

「セックスの年間平均回数」は

  • 1位 ギリシャ 164回
  • 2位 ブラジル 145回
  • 3位 ロシア  143回
  • 3位 ポーランド 143回

All About「セックス負け国! 世界最低のsex回数の理由」より

日本の場合、年間48回で世界最低ランキングとなりました。先ほど紹介した夫婦生活の頻度、月平均2.1回 とほぼ同じ数値となっています。

この調査は世界26ヵ国、2万6000人以上のアンケートをまとめた結果です。

またこのデュレックス社は、自社製品を世界140カ国以上で販売し、世界のコンドーム市場の約25%近くを占める大企業です。

次では頻度が減る原因について解説しましょう。

201611couple-two-guys

Baby-mo(ベビモ) の他の記事にも別のアンケート結果があり、産後の夫婦生活の変化で一番多かったのが「(セックスの)回数が減った」。

次に多かったのが「妻の性欲が減った」というものです。

赤ちゃんを育てるママの気持ちと体が、なかなかパパの求めに追いついていない現状があるようです。

ここでは夫婦生活の頻度が減る原因を2つ解説していきます。

理由1.育児による睡眠不足や疲労感

出産後、ママは夜中も関係なく3時間おきの授乳を行っているので睡眠不足になります。

また、おむつ交換を多い時で1日10回以上行い、さらにその育児と同時並行で掃除・洗濯・料理などの家事も行います。

1日が終わった頃のママの疲労感を想像できるでしょう。

ママが睡眠不足、疲労感が続く、肩が凝るなどの症状が続いている場合、自律神経が乱れている可能性が高いです。

「自律神経」とは簡単に解説すると、内臓を動かす・血液を流すなど、人間が無意識のうちに体の機能をコントロールする神経のことです。

その他にも栄養を吸収する・老廃物などの不要物を回収する、なども同じ神経の働きです。

自律神経を安定させるには睡眠が一番の特効薬となります。

理由2.授乳ホルモン

生活情報サイト『All About』のカテゴリー「夫婦関係」でガイドを務める二松 まゆみさんは、セックスレス改善の専門家です。

彼女はママが夫婦生活に意欲がわかない理由の1つに「授乳ホルモン」を挙げています。

母乳を上げている間は生理になりにくいといわれていますよね(もちろん、生理の再開時期には個人差があります)。

このプロラクチン(ホルモンの1つ)は母性本能を促す作用があり、新生児の育児という困難なストレスの多い生活を母親が耐えることができるのは、このホルモンのおかげだともいわれています。

All About 夫婦関係「産後セックスレスの原因は、女性のNO!」より

ホルモンとは、体内にある特定の細胞・臓器の働きをコントロールする化学物質のことです。

産後、ママの体には“授乳ホルモン”と呼ばれる「プロラクチン」が多く分泌されるようになります。

この結果、体内の不思議な働きの影響を受けてママは無意識に「我が子を育てなければ!」と育児モードになっているのです。

赤ちゃんが泣くとすぐにママが駆けつけるのも、このホルモンによる影響だと想像できますね。

夫婦生活に意欲的にならないママたちの声

産後、6ヶ月以上経っても夫婦生活を再開していないママたちの本音は次の通りです。

夜中の授乳もあるし、子どもの世話でヘトヘト。まだ気分が乗らない感じ。夫婦仲が悪いわけじゃないから、あまり気にならなくなった。
(レス歴10カ月・32才)

おっぱいをあげているとその気になれない。赤ちゃんが汚れちゃいそうな気がして、ついキツめに拒否しちゃってます。ごめんね。
(レス歴6カ月・23才)

Baby-mo Pre-mo「産後セックス いつから再開?」より

このことからもママが赤ちゃんのお世話に専念していることや、日々の育児疲れが夫婦生活の頻度に影響を及ぼす主な原因かもしれません。

またその他にも次のような「きっかけが分からない」というママさんもいました。

お互いにきっかけがつかめない。その気はあるのに、なんだかタイミングがわからない。産後2〜3カ月で再開すればよかったかなぁ。
(レス歴8カ月・24才)

ちなみに1994年の日本性科学会の定義によりますと、カップルの性交が1ヶ月以上ないことを「セックスレス」と呼ぶそうです。

このセックスレスが1年、2年と長く続くと離婚の原因にまで発展することがあります。

続いてセックスレスを解消する方法について紹介していきます。

201602couple-in-the-bed

ママのための情報サイト『mama PRESS(ママプレス)』で執筆する小野 喜子(よしこ)さんが、セックスレスの解消法について次の3つを挙げています。

  1. ママは常にキレイでいる
  2. 2人だけでデートを楽しむ
  3. 普段からスキンシップを心がける

mama PRESS「『産後のセックスレス』を解決する3つの方法とは?」より

この解消法は、当記事の筆者も「徐々に夫婦間の関係を回復できる取り組みやすい方法」として共感できたため、ここで紹介することを決めました。

4-1.ママは常にキレイでいる

まずはママが常にキレイでいるように心がけることです。

常に寝間着やジャージのまま赤ちゃんと接するのは止めましょう。

パパはママが育児が大変なことを察して、あまり言わないかもしれません。

でも、それではママの魅力は伝わりません。また、いつもスッピンでいるのもNGです。最低限のメイクは施しましょう。

もちろんママだけではなく、パパも努力しましょう。パパは付き合ってた頃の体つきですか?運動したり体を鍛えましょう。

4-2.2人だけでデートを楽しむ

次に2人のデートを楽しむことです。あの付き合っていた頃を思い出すかのようにお食事に行ったり、映画を見たり、綺麗な景観の場所をお散歩しましょう。

その時は子供をどちらかのご両親に預けます。もし実家が遠い場合、託児所やファミリーサポートセンターを活用しましょう。

当然、子供が気になるママもいるでしょう。それなら例えば「3時間だけ」と時間を決めて、その時間だけをデートに集中するなど、工夫をしましょう。

きっと育児のストレス発散にもなり、結果的によい効果をもたらしてくれるでしょう。

4-3.普段からスキンシップを心がける

そして、ママとパパが普段からスキンシップを心がけることです。

全然難しいことではなく、例えば寝る前に手をつないだり、子供が寝静まった夜に2人で寄り添ってテレビをみたりなど、できる方法から初めて見ることです。

続いて、ママの一言でセックスレスを一発で解消したという素敵なお話です。

201602two-people-feet

株式会社はてな のサービスの一つであるウェブ日記、はてなダイアリーで匿名の方が長らくセックスレスで悩んでいた日記がありました。

匿名の方はママで、夫との夫婦生活が数年ない問題をある一言で解決した、という内容です。

旦那の事好きだしこのままレスになるのも嫌だったので先日思いきって言ってみた。

「前戯(ぜんぎ)しなくていいからエッチしよ」って。

はてな匿名ダイアリー「先日ある一言でセックスレスが解消した話 」より

「前戯」とは、セックスをする前にキスやスキンシップなどでお互いの興奮を高める行為です。

その後、たったこの一言で数年もなかった夫婦生活が再開されたというのです。

この男性にとって「別に前戯はしなくてもいい事」というのが非常に大きなポイントだったようです。

そもそも、このパパさんは「セックスとはきちんと前戯をして時間をかけて女性を満足させなければならない」というプライドみたいなものがあり、これがセックスレスにつながったとか。

また、夫婦生活が復活したことでの副次的な効果についても触れています。

セックスしてれば喧嘩が起こらないって言うのも体感した。

この前旦那と飲んでる時に少し話をしたが、旦那の中で「別に前戯はしなくてもいい事」というのが非常に大きいらしい。

この匿名ママさんは最後に、セックスをもっと気軽に考えて、それを夫婦同士で認識し合えば、セックスレスは減るのではないか、と述べています。

セックスレスという言葉がネガティブなイメージがありますが、決して悪いことではありません。

何ヶ月も夫婦生活がない場合、そこにはママの疲労感を配慮するパパの優しさがあります。

海外での夫婦生活の回数のランキングを載せましたが、そんなに気にすることはないと思っています。別に焦る必要はありません。

特に数年も夫婦生活をしていないママ、パパは「セックスレスを解消する3つの方法」の通り徐々にお互いが近づいていく手法は取り入れやすいかと思います。

また産後、なかなか濡れないママは潤滑ゼリーを活用する方法もあります。国産であり、安全試験テストの結果を明示している「ハローベビー潤滑ゼリー」なら安心です。

いずれにしても、夫婦生活をしっかり考えることができる夫婦は、きっとうまくいくでしょう。